エトナ山
エトナ- 噴火活動
エトナ- 松林
イオニア海が溶岩から成る海岸からギリシア水域まで流れるシチリア東部にエトナ山は荘厳に聳え立ち、アチレアーレ全域を見おろしている。 そして現在でも、その頂上近くのクレーターまで登るごとができ、旅行客の好奇心を掻きたてている。エトナ山脈の森とそこに生息する野鳥など、自然財産を保護する目的で「エトナ自然公園」が設立された。5900へクタールのその大部分が森となっており、登山客のための遊歩道が設けられている。 エトナ山は数千年前に潮る溶岩の黒い固まりから、青い海を見下ろし広がる木々の様々な縁、そして、太陽にやさしく愛でられる白雪まで、バラエティー豊かにその景色を現している。まさに地中海の「生きた山」なのである。 スキー場はリングアグロッサとニコロージにあり、スキーヤー達が伝説と自然の中でシュプールを猫いている。
また、エトナ山はポリュペモス、アチス、ガラテアにまつわる伝説の山でもある。 頂上に雪を頂くエトナ山からイオニア海の青い包に下る荒い斜面にその園を香らせる牧草地の上で、羊飼いのアチストとニンフのガラテアは恋に落ちたのだった。苦労を知らない若い二人が、人生の中でただ一つ求めたものが愛であった。そしてそれは現実のものとなった……。ポリュペモスという恐ろしいチクロプスの怪物が、ガラテアの瑞々しく無垢な美しさにその好色の目を光らせるまでは……。ポリュペモスが差し出す富の約東にも、脅迫にも、ガラテアは首を縦に振らなかった。ガラテアは貧しい羊飼いだけを愛していたのだった。ガラテアに振り向きもされなかったポリュペモスは怒りと嫉妬に燃え上がり、巨大な岩でアチスを潰し、殺してしまった。 ネレイデとゼウスは同情し、哀れに思ったゼウスは、羊飼いを川変え、ニンフが永遠に彼女の愛人と抱擁を交わせるようにしてやった。